UTUWAのブログ

笑いとふざけと、時々、まじめ。

安部の受験期 #5 「華麗にスルー」

みなさん、ご機嫌よう。

恐怖の合宿改めミスしてはいけない合宿が始まりました、安部です。

 

さて、開会式で起きたビンタ事件から始まった絶対にミスをしてはいけない合宿。

果たして安部青年はそのプレッシャーに打ち勝てるのでしょうか…

 

 

 

 

 

開会式終了後、早速クラス分けテストが行われた。

どうやらこの合宿中に8回のテストが行われて、その中でケアレスミスを克服するという目的のようだ。

 

 

 

テスト1回目。

部活でビンタされまくっていた安部青年にとってビンタ自体は大した恐怖ではなかったが、
かといってビンタがおいしいと思えるほど当時の僕は芸人精神に溢れていなかった。

 

 

 

「ふぅ…なんとか乗り切ったか。」

 

 

 

あまり普段からケアレスミスをする方ではないが、1つもミスをしてはいけないというプレッシャーの中では
思うように実力が発揮できないのが人間というもの。

いま思えばおそらく開会式もそういったプレッシャーを最大限にかけるべく行われたのだと思う。

 

 

 

そして、テスト返却と共にテストの解説が始まる。

 

 

 

「第2問の(2)。単語を抜き出せという簡単な問いだ。」

 

 

 

みんなが一斉に自分の解答を確認する。

 

(おーちゃんと抜き出してる。よしよし。)

 

顔を上げると、目の前の子が心なしかふるふると震えている。

 

 

 

「こんな簡単な指示にも関わらず、スペルミスをしている奴が5人もいた。」

 

 

 

そう言って先生は壇上から降り、生徒の席の間を歩き始める。

そして、目の前の子の横に来ると…

 

 

 

「解答用紙を見せてみろ」

 

 

 

「ん?なんだこれは!えぇ!?こんなんで受かると思ってんの!」

 

 

 

バチーン!!!

 

 

 

なんというビンタスキル!なんて感心していたのは僕だけのようで、
次にビンタされると分かっている子なんかは泣き出していた。

 

巡回しながら軽快にビンタを重ねていく先生。

 

ところで、なんで先生はミスした子を知っているのだろうか。

 

 

 

「お前たちのミスはすべて採点段階でチューターがブラックリストにまとめている。」

 

 

 

マジか。

 

 

 

「こんなにいたら私の手が腫れちゃうよ。」

 

 

 

まさかの文句が飛び出したわけだが、先生はブラックリストなるものに
ぎっしり書き込まれた生徒の名前をちらっと見せる。
テスト1回で何人の生徒がビンタされるのやら…

 

 

 

ビンタしては解説、解説してはビンタを繰り返し、何とか僕はビンタされずに1回目を終えた。

 

 

 

「いいか。英語力以外のミスは決して許さない。その1点で合否がわかれるんだ。」

 

 

 

その後も1日目2日目とテストは続き、運命のテスト4回目を迎えた…

 

 

 

テストも4回目となると、その空気感に慣れ始めていた安部青年はついにやらかすのである。

 

 

 

テスト解説4回目。

 

 

 

「ようやくブラックリストから名前が減ってきたのに今回はひどい。

第1問(3)、この設問はどういうことかと問われている。当然解答は”こと”で終わらなければならない。」

 

 

 

自分の解答用紙を確認する。

 

 

 

・・・

 

 

 

嘘だろ・・・

 

 

 

”こと”で終わってない・・・だと?・・・

 

 

 

「にも関わらず”こと”で終わってない奴がこんなにもいる。これはどういうこと!えぇ!?
多すぎて覚えられないよ!ミスした奴は自分で手をあげて待ってろ!」

 

 

 

先生が歩き始めるのと同時に、僕はかけていたメガネをすぅっと外した。

もう覚悟はできている。僕はまっすぐ手をあげた。

 

 

 

そして、運命の時。僕の横に先生がきた。

 

 

 

 

 

「なに。お前もミスしたの。解答用紙を見せてみろ。」

 

 

 

 

 

先生に解答用紙を見せる。先生はその解答用紙を手に取り…

 

 

 

 

 

「うーん、これは…」

 

 

 

 

 

なんだ、いつもと様子が違う。まさかもっととんでもないミスを犯していたのだろうか。
覚悟を決めていたはずなのに手が震えてきた…

 

 

 

 

 

「これは…

 

 

 

 

 

 

 

英語力不足!

 

 

 

 

 

 

 

そっと解答用紙を僕の机に置き、先生は次の生徒のもとへと向かう。

 

 

 

 

 

そして僕は、静かにメガネをかけ直したのだった。

 

 

 

 

 

はい!ということで、今回は英語ができなさ過ぎたおかげ(?)でビンタを回避するという
ラッキーなのか何なのか、何とも言えない気持ちになったエピソードでした。

それにしても、この合宿の英語力以外のミスをなくすっていうテーマはいいですよね。
UTUWAでも取り組んでますが、なかなか難しい。この合宿の振り返りでヒントを得られればと思ってます!

それではまた来週お会いしましょう!